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姿勢療法について

姿勢療法の定義

姿勢の歪みに起因して発生する運動機能障害や健康に及ぼす悪影響を予防または改善する専門職。 地球の重力に対する人体の重心調整機能(抗重力場機能)を利用した診断を特徴とし、 徒手による調整やストレッチ、エクササイズなどの手法を用いて姿勢を正すことを目的とした療法。

姿勢療法の歴史

姿勢療法の創始者である桑岡俊文氏は、姿勢均整師であった祖父によって、才能を見いだされ、幼少期より教えを受ける。 その後、進学先の国立高等専門学校にて工学の基礎を学び、一般企業に就職するが、 カイロプラクティックとの出会いに衝撃を受け、徒手療法家への道を歩み始める。 独自の理想を追い求めるため、カイロプラクティックの枠に囚われず、姿勢均整法などの様々な徒手療法を学ぶ。 その後、多種多様な手技の理論を工学の観点から分析・整理し、自らの数十万人に及ぶ臨床経験との照合によって、 重力が人体に及ぼす影響に着目した理論体系を姿勢科学と定義し、姿勢科学に基づく姿勢療法の創設に至る。

姿勢療法の特徴

姿勢悪化のフロー

姿勢科学では、生活環境や癖が姿勢を歪ませ、その結果として障害が発生すると考える。以下に、フロー図を示す。

姿勢療法の特徴

姿勢療法は、正しい姿勢の改善を目的とするため、健康体であっても療法の対象とする。 したがって、患者の健康な状態を損なわないよう、極めて低刺激の手技と、姿勢診断に重点を置くことを特徴とする。 また、姿勢療法による最大の効果は予防であり、症状や痛みの改善は2次的効果として顕れる。

姿勢療法における正しい姿勢

姿勢療法における正しい姿勢とは、物理学的に正しい姿勢であり、 具体的には、地球上の重力場において人体各部への重力負荷が最も少なくなる姿勢のことである。 この姿勢は、生体機能としての抗重力場作用が最大に発揮されている状態を示す。 物理学的に正しい姿勢の回復は、物理学的悪影響そのものを消失させる。

他の徒手療法との相違点

ほとんどの徒手療法は障害や症状に対処して診断をおこなうが、姿勢療法は姿勢の改善を目的として診断する。 具体的な例を示すなら、カイロプラクティックは固定された関節を動かすことで神経伝達機能を回復させ、 マッサージは委縮した筋肉を緩めることで血流を回復させるが、 姿勢療法は、固定されていない関節が滑らかに動くよう運動性を促進し、 低下した筋肉のアクチュエーター機能を向上させることで、人体の抗重力場機能を最大限に発揮できる状態に導く。

姿勢療法の教育

姿勢療法は、姿勢科学に基づく徒手療法であり、姿勢科学には基礎医学の知識が必要となる。 そのため、理想的には全日制4年~6年間の大学教育が望ましいが、 徒手療法に対して法律によって職業としての権利補償が与えられていない日本の現状においては、 まずは、Eラーニングと臨床訓練を併せた1年~2年間の専門教育から開始し、段階的にレベルアップを図ることが適切。

姿勢療法の展望

姿勢療法は、医療と健康法の中間に位置する、云わば“健康医療”であり、 社会一般が俗称として云うところの“予防医学”のポジションでもある。 現状の医療制度では、不調を訴える者(不健康な者)であっても、疾病を抱える者と同様に医療に掛るしか選択がないが、 疾病に至っていない不健康な者は、厳密には医療の対象外となるはず。 姿勢療法は、正に、この不健康な者が対象であり、姿勢を正すことで不調の原因が取り除かれれば、 人体は長く健康な状態を維持することができるはずである。 姿勢療法は、これから超高齢化社会を迎える日本において、非常に重要な役割を担う可能性を秘めている。

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